介護現場で一人ひとりの利用者が健康的な生活を過ごせるようにするには、介護士が中心となってフレイル予防を徹底して行うことが重要になってきます。
特に、有料老人ホームやグループホームなどそれほど要介護度が高くない利用者が多く暮らす施設においては、フレイル予防の一環として、定期検診や医療スタッフによるケアなどを取り入れたり、機能訓練に力を入れたりしているところが多い傾向にあります。
また、認知症の発症リスクを低くする目的で定期的にレクリエーションを実施する施設も珍しくありません。
そうした中、介護士がフレイル予防を効果的に行なう際、職場の内外で高齢者の身体機能や健康状態に関する研修を受けることはとても大切です。
フレイル予防の考え方が浸透している介護事業所では、初心者のスタッフを対象に、認知症や身体障害などの問題を抱える高齢者への接し方について定期的に研修を行っているところが目立ちます。その中で、フレイル予防の大事なポイントも教わることになるでしょう。
なお、フレイル予防を成功させるには、職場内のスタッフの協力だけでなく、医療機関のスタッフやサービスの利用者の家族の理解を得る必要もあります。
そのため、フレイル予防の効果を高めるためには、仕事上の様々な場面で様々な人や団体と連携をしたり、積極的に職場の先輩にアドバイスを聞いたりすることが肝心です。
そして、一番やってはいけないのが、過剰なサポートをすることです。
なんでも手厚く手助けをすると、利用者の運動機能の可能性を潰してしまうことになってしまいます。そうならないためにも、できることはチャレンジしてもらう姿勢を取ることが最重要です。